
歯列矯正で抜歯を行うと、しばらくのあいだ歯のあった場所に隙間が残ります。治療を進めるうえで必要な処置とはいえ、「この隙間はいつになったら埋まるのか」「その間の見た目はどうなるのか」が気になる方は多いのではないでしょうか。
期間の目安を調べてみると、1年と書かれているものもあれば2年と書かれているものもあり、情報がばらついていると感じた方もいらっしゃるかもしれません。これは、何をもって「埋まった」とするかの基準が異なるためです。見た目でわからなくなるまでの期間と、隙間が完全に閉じるまでの期間は同じではありません。
この記事では、抜歯後の隙間が埋まるまでの期間を2つの基準に分けて解説します。あわせて、どのようなケースで抜歯が必要になるのか、抜歯矯正のメリットとデメリット、そして抜歯をしない選択肢についてもご紹介します。
なお、当記事を監修する銀座青山You矯正歯科は、35年以上にわたり、抜かない矯正治療を専門としてきた医院です。累計6万人以上の患者様の治療に携わってきました。まず歯を抜かずに対応できる可能性を検討したうえで、必要な場合にはその理由をお伝えしています。抜歯するかどうかで迷っている段階でも、無料相談をご利用いただけます。ぜひご活用ください。
抜歯矯正で隙間が埋まるまでの期間は?

抜歯後の隙間は、一気に閉じるものではありません。矯正装置で歯を少しずつ動かしながら、時間をかけて閉じていくことになります。歯が動く速さには個人差があるため、治療期間にも幅が出る部分です。
そのうえで押さえておきたいのが、「隙間が埋まる」という言葉には2つの段階があるという点です。見た目で気にならなくなる段階と、隙間が完全になくなる段階では、必要な期間が異なります。
見た目でわからなくなるまでは約1年前後
隙間があることが見た目でわからなくなるまでは、1年から1年半程度が目安です。大まかには1年前後と考えておくとよいでしょう。
歯は1ヶ月におよそ1mmずつ動くとされています。抜歯矯正における歯の移動では、歯を傾けながら動かす傾斜移動と、歯を平行に移動させる歯体移動を組み合わせて進めていきます。抜歯した部分は動かす距離が長くなるため、その分だけ時間を要します。
なお、矯正で抜歯することの多い小臼歯は、前から4番目・5番目に位置する歯です。もともと会話や笑ったときに目立ちやすい場所ではないため、治療の初期段階から極端に気になるケースは多くありません。
完全に閉じるまでは約2年が目安
一方、隙間が完全に閉じきるまでとなると、2年程度かかるのが一般的です。矯正治療では最終的に隙間が残らない状態まで仕上げていきますが、そこに至るまでには見た目でわからなくなってからもさらに時間がかかります。
抜歯後の隙間について調べると、1年半と書かれているものもあれば2年と書かれているものもあります。数字にばらつきがあるのは、見た目の話をしているのか、完全に閉じるまでの話をしているのかによって異なるためです。
期間を確認する際は、どちらの意味での期間なのかを合わせて聞いておくと、治療中の見通しを立てやすくなります。歯の動きやすさや抜いた歯の位置によっても変わるため、目安として捉えたうえで、担当医に自分の場合の見込みを確認しておきましょう。
矯正で抜歯が必要になるケース

歯列矯正の際に抜歯が必要かどうかは患者さんの歯の状態で変わります。
まずは、矯正時に抜歯が必要となるケースについてお話していきましょう。
歯を動かすスペースを確保する場合
歯列矯正の際に抜歯をするのは、歯を並べる為のスペースを確保するためです。歯列をキレイに整えるには、歯を並べるスペースが必要になります。
顎に十分な広さがないと、歯をキレイに並べることができません。だから、抜歯をして顎に歯を並べるスペースを作るのです。
歯を並べるスペースがないところに無理やり並べると、噛み合わせに問題が出てくる可能性があります。
場合によっては、歯列を広げたり歯を削るだけで、歯を動かすスペースができることもありますが、それだけでは難しいと判断された場合に抜歯を行うのです。
顎の大きさに対して歯が並びきらない場合
上顎と下顎の噛み合わせが大きくずれていて、それが歯並びに影響していることがあります。
顎のずれを治す方法は、外科的に顎を削る手術です。しかし、実際は手術をしてまで治すのは抵抗があるものです。
抜歯をして歯並びを改善することで、上下の噛み合わせを改善させることができます。
噛み合わせを整えることで、顎のずれを正しい位置に治すことが可能です。
顎と歯の大きさのバランス
顎の広さに対して、歯の大きさや数のバランスが合わなくて、歯並びが乱れてしまう人も少なくありません。
歯の数や大きさに対して、顎が小さいと歯を並べることが難しくなります。歯を正しく並べられないと判断された場合に、抜歯の処置を行うのです。
歯を並べるスペースを確保しないままに無理やり歯を並べると、矯正後に後戻りをする可能性が高くなります。また、前歯が押し出されて、口元が膨らんでしまうこともあるのです。
矯正で抜歯することの多い歯は?

矯正の際に抜歯が必要と判断された場合、抜くのは噛み合わせに影響の出にくいと言われている歯です。具体的に、どこの歯を抜くことが多いのかみていきましょう。
小臼歯
矯正で抜歯のときの対象になるのは、前歯から4番目・5番目にある小臼歯です。
小臼歯を抜くことで、両側2本で1.5cmくらいの隙間を作ることができます。
もちろん、虫歯や歯周病が進行している部分の歯を抜くこともありますが、問題になる歯がない場合は、小臼歯を抜く可能性が高いです。
抜歯のタイミングは、多くの場合には矯正の前か矯正の直前に行います。
親知らず
親知らずは、1番奥に生えてくる歯で、正式名称は第三大臼歯といいます。顎が小さい人の場合、親知らずがきちんと生えてくることは少ないです。
親知らずは、トラブルが起きやすい歯といわれています。
奥歯の奥にあるため歯ブラシも届きにくく、虫歯や歯周病の原因になりやすいからです。
また、親知らずは真っすぐより、斜めや横向きに生えることがあります。
その親知らずが奥歯を前に押して、歯並びに影響を及ぼす可能性があるのです。
もちろん、抜かなくても問題がないこともあります。しかし、親知らずが歯並びに悪影響を及ぼしている場合は、抜歯が望ましいです。
抜歯矯正をするメリット

抜歯と聞くと不安が先に立つ方も多いですが、必要と判断されるケースでは相応の理由があります。ここでは、抜歯を伴う矯正治療で得られる主なメリットを整理します。
歯を並べるスペースを確実に確保できる
歯をきれいに並べるには、それだけのスペースが必要です。歯列を広げる、歯の側面をわずかに削るといった方法でスペースを作れる場合もありますが、不足量が大きいとそれだけでは足りません。
スペースが足りないまま無理に並べようとすると、歯が行き場を失って前方に押し出され、口元が膨らんで見えることがあります。抜歯は、必要な量のスペースを確実に確保できる方法です。
口元の突出感を大きく改善できる
出っ歯や口ゴボが気になっており、前歯を大きく後方へ下げたいという希望がある場合、抜歯によって生まれたスペースを利用する方法が検討されます。
歯を抜かない方法でも歯並びを整えることは可能ですが、口元を大きく下げるとなると対応できる範囲に限りがあります。歯並びを整えることが目的なのか、横顔の印象まで変えたいのかによって、適した方法は変わってきます。どこをどう変えたいのかを事前に整理しておくことが、治療方針を決めるうえで役立ちます。
後戻りのリスクを抑えやすい
歯を並べるスペースが不足したまま治療を進めると、隣り合った歯どうしがぶつかり、元の位置に戻ろうとする力が働きやすくなります。いわゆる後戻りです。
必要なスペースが確保されていれば、歯を無理に押し込む必要がありません。その結果として、治療後に歯並びが崩れるリスクを抑えやすくなります。
外科手術を回避できる場合がある
上下の顎の位置に大きなずれがある場合、本来であれば外科手術を伴う治療が必要になることがあります。こうしたケースでも、抜歯によって歯を大きく移動させることで、手術を避けながら噛み合わせの改善を目指せる場合があります。
ただし、骨格的なずれの程度によって適応は異なります。どの方法が可能かは検査結果をもとに判断されるため、専門的な診断が欠かせません。
抜歯矯正をするデメリット

抜歯にはメリットがある一方で、知っておきたい注意点もあります。治療を始めてから想定と違ったということがないよう、事前に把握しておきましょう。
治療期間が長くなりやすい
抜歯矯正では、歯を平行に移動させる歯体移動によって、骨の中を大きく動かしていきます。歯を抜かない場合に中心となる傾斜移動と比べると、動かす距離が長く、必要な期間も延びる傾向があります。
抜歯をすると歯1本分の距離を移動させることになるため、その分だけ治療全体の期間に差が出ます。期間を重視して治療方法を検討している場合は、この点も判断材料に入れておくとよいでしょう。
口元が下がりすぎる可能性がある
前歯を後方へ大きく移動させると、口元のボリュームが減ります。突出感が気になっていた方にとっては望ましい変化ですが、下がりすぎると印象が変わってしまうことがあります。
特に40代以降の方では、口元が引っ込むことでほうれい線が目立ちやすくなる傾向があります。歯並び自体は整っていても、鏡を見たときに以前より老けて見えると感じてしまうと、仕上がりへの不満につながりかねません。
どの程度まで口元を下げるかは、治療計画の段階で決まります。希望する仕上がりのイメージにずれがないよう、治療前にすり合わせておくことが大切です。
顎関節への負担が生じることがある
歯を大きく移動させると、噛み合わせの状態も変化します。この変化に伴って、顎の関節に負担がかかる可能性があります。
必ず起こるものではありませんが、治療中に顎まわりの違和感や開けにくさを感じた場合は、我慢せずに担当医へ伝えてください。噛み合わせの調整を含めて対応を検討することになります。
抜いた歯は元に戻せない
一度抜いた歯を元に戻すことはできません。そのため、あとになって抜かなければよかったと感じても、対応する手段がないのが実情です。
抜歯を伴う矯正で後悔につながりやすいのは、なぜ抜歯が必要なのかを十分に理解しないまま処置を受けたケースです。なぜ自分の場合は抜歯が必要なのか、抜かずに治療した場合はどうなるのか。この2点について説明を受けたうえで判断すれば、納得して治療に進みやすくなります。疑問が残っている段階では、はっきりするまで確認しておきましょう。
抜歯矯正で隙間が埋まるまでに気をつけるべきこと

隙間が空いている期間は、特別なケアが必要になるのではないかと考える方もいらっしゃいます。しかし、実際には、抜歯した部分があるからといって、普段と大きく異なる手入れを求められることはほとんどありません。
むしろ隙間がある状態は歯ブラシが届きやすく、汚れが溜まりにくい面もあります。抜歯によってできた隙間そのものが虫歯の原因になるわけではないため、過度に心配する必要はないでしょう。
とはいえ、矯正装置を装着している以上、食べかすが装置まわりに残りやすくなるのは事実です。普段よりも丁寧に磨くこと、歯ブラシだけでは届かない部分にはフロスを併用することを意識しておけば十分です。
見た目の面が気になる場合は、担当医に相談してみてください。状態によっては、装置を用いて隙間が目立ちにくくなるように対応できる場合があります。人前に出る予定がある、写真を撮る機会が控えているといった事情があれば、早めに伝えておくと調整の余地が生まれます。
抜歯ではなく、非抜歯矯正の選択肢もある
矯正の際は必要に応じて抜歯を行うケースがあります。しかし、すべてのケースで抜歯をしなければいけないわけではありません。
患者さんの歯の状態によっては、抜歯をしなくても矯正が可能な場合もあります。
もともと歯と歯の間に隙間が空いている場合は、その隙間を利用して並べることができます。
非抜歯矯正にはメリットもありますが、すべての人に適応できるわけではありません。
無理に非抜歯矯正を行うとトラブルが起こる可能性があるため、どちらにすべきかは歯科医の判断が必要です。
きちんとデメリットを理解したうえで、抜歯をしないで済むなら、メリットも大きいです。非抜歯矯正のメリットをみていきましょう。
健康な歯を残せる

矯正治療で抜歯をする歯は、噛み合わせに影響が出にくいと言われている部分の歯です。そうはいっても、虫歯でもない健康な歯を抜いてしまうことになります。
健康な歯を抜いてしまうことに抵抗を感じる人は多いです。
非抜歯矯正であれば、自分の歯を残しておくことができます。健康な歯を抜かなくて済むのは、非抜歯の最大のメリットです。
銀座青山You矯正歯科グループでは35年以上もの間「抜かない矯正治療専門医院」として6万人以上の患者さんを治療してきました。「抜かない矯正」に特化した矯正治療を行っていますので、東京、大阪、広島などの主要都市11医院で無料相談を行っていますので「抜かない矯正」に興味のある方は下記から無料相談をお申し込みください。
将来の治療の可能性を残す
健康な歯を1本でも多く残しておくことで、後に虫歯や外傷などが原因で歯を失ってしまったときの治療の選択肢が広がります。
失ってしまった歯の両側の歯を利用して、補綴をする治療もありますが、その歯は健康じゃないとできません。
将来は何が起こるかわかりません。そのときのために、可能であれば抜歯をしないで健康な歯を残っていることは、プラスになります。
抜歯に対する精神的負担が少ない
抜歯に対して、苦手意識を持っている人は多いです。抜歯の処置そのものの不安感や恐怖、処置後の痛みへの不安もあります。
非抜歯であれば、痛みへの不安もなく精神的な負担が少ないです。
抜歯が嫌で、矯正治療を避けている人もいます。抜歯しないでできる矯正方法があるのなら、矯正へのハードルも下がるのではないでしょうか。
抜歯矯正するかは期間も含め、リスクをきちんと理解しよう

抜歯後の隙間が埋まるまでの期間について解説しました。
見た目でわからなくなるまでは1年前後、完全に閉じきるまでは2年程度が目安です。情報によって数字が異なるのは、どちらの段階を指しているかの違いによるものだと理解しておくと、治療中の見通しを立てやすくなります。
また、治療方法を検討するときは、期間だけで判断しないことも大切です。抜歯にはスペースを確実に確保できるという利点がある一方、口元の変化や治療期間の長期化といった注意点もあります。どちらが優れているというものではなく、歯並びの状態と希望する仕上がりの両方から判断していくものです。
自分の場合に抜歯が必要なのかどうかは、検査を受けて初めてわかります。抜かずに対応できる可能性があるのか、必要だとすればその理由は何かを確認したうえで進めれば、納得して治療に臨めるはずです。
銀座青山You矯正歯科では、まず歯を抜かずに治療できる可能性を検討したうえで治療方針をご提案しています。歯を並べることだけを目的とせず、口元がどう変化するかも含めて診断を行っています。抜歯するかどうかで迷っている段階の方も、まずは無料矯正相談でご相談ください。












