治らない歯ぎしりにボトックスが有効?ボトックスのメリットや歯列矯正で治す方法も歯科医が解説

【監修:青山健一】

治らない歯ぎしりにボトックスが有効?ボトックスのメリットや歯列矯正で治す方法も歯科医が解説

寝ているときの歯ぎしりは、家族など身近な人に指摘されないとなかなか気がつかないものです。
もし目覚めの疲労感や原因不明の肩こり・頭痛に悩んでいたら、顎や歯の状態を確認してみましょう。
口が開けにくいなど顎の関節の不具合も、歯ぎしりが原因になっていることがあります。

歯ぎしりは睡眠時など無意識に起こりやすく、意識して治すことが難しい症状の1つです。当院の患者様にも治らない歯ぎしりで治療に苦労されているケースがあります。
治療や対処法もさまざまなものがある中で自分に合った方法を見つけることが大切です。

治らない歯ぎしりにはボトックスが有効なのか、ボトックスのメリットや歯列矯正で治す方法などを解説していきます。

ボトックス注射とは

ボトックス注射とは

ボトックス注射は1980年代から医学への応用が本格的に始まりました。
美容整形分野ではシワ取りやエラ取りなどにも応用されており、肩こりやふくらはぎの張りにも効果があります。

そんなボトックス注射が歯ぎしりをどのように改善するのか、まずは歯科医療で使用するボトックス注射について詳しくみていきましょう。

筋肉を緩める効果

ボトックス注射の有効成分は「ボツリヌストキシン」です。これは食中毒などの原因菌として知られている「ボツリヌス菌」によって作り出されます。
ボツリヌス菌を注射するわけではないため、感染はしません。

ボトックス治療はボツリヌストキシンが持っている筋肉を弛緩させる作用を用います。筋肉の収縮は脳からの神経伝達で起こるため、その神経を麻痺させるものです。

簡単な治療

硬くなったり伸び縮みの悪くなったりした顎の筋肉にボトックス注射をします。
施術の際は皮膚の表面に麻酔をするため痛みはほぼ感じず、注射針は歯科医療と同じ極細タイプを使用しているため跡もほとんど残りません。
施術時間は15分程度と比較的短く、簡単な治療法の1つです。

なかなか治らない歯ぎしりにも有効?

なかなか治らない歯ぎしりにも有効?

噛むという動作は、咀嚼筋という4つの筋肉から成り立っています。最も大きな筋肉が咬筋です。
2つ目に大きいのは側頭筋で、こめかみについている筋肉になります。残りの2つは顎関節の周辺にある内側翼突筋と外側翼突筋です。

咬筋にボトックス注射をすると咬筋の伸び縮みが抑えられ、ほかの3つの筋肉が噛む動作を補います。その動きが定着してくると噛む動作にも変化が現れます。
ボトックス治療の狙いは噛む動作の変化によって歯ぎしりを起こりにくくすることです。

では実際にボトックス治療を行った場合、どのようなメリットや注意点があるかみてみましょう。

ボトックス治療のメリット

ボトックス治療のメリット

歯科医療でのボトックス治療は、噛む動作を引き出す筋肉である咬筋にボトックス注射を施術します。咬筋の動きを抑えるため歯そのものを治療することはありません。

歯ぎしりを根本から解決

歯ぎしりは上下の歯を擦り合わせたり強く噛み締めたりする動作です。いずれも顎の動きが関係しています。
ボトックス治療はこの歯ぎしりを起こしている顎の動きに注目し、その動きを起こさせないようにすることで歯ぎしりを根本的に解決する治療法です。

噛む動作のメカニズムにアプローチ

噛む動作のメカニズムにアプローチ

歯ぎしりが起きるメカニズムを機能解剖学的にみると、咬筋が必要以上に収縮を繰り返しています。
筋肉は伸び縮みすることでよい状態を保ちますが、収縮が過剰に続いた場合その動きを起こしている神経の反応が敏感になり、元に戻りにくくなります。

筋肉が収縮したままの状態が続くと血流が滞り老廃物も排出されません。結果として周辺のコリや張り・不快感を引き起こします。

歯科医療で行われるボトックス治療は、噛むときに使われる咬筋にボトックス注射をし咬筋の神経を麻痺させ動きを抑えるものです。
ただし歯ぎしりの原因は、ストレスなどの精神的な問題・噛み合わせ・食生活などが考えられます。

効果を早く実感できる

効果を早く実感できる

薬剤は注射後すぐに神経に取り込まれますが、その場で咬筋が動かなくなるわけではありません。
およそ2・3日後から神経の過剰反応が緩和され、筋肉の動きが抑制されます。
効果を実感できるのはだいたいこのあたりからです。
効果の現れには筋肉の量・注入するボトックスの量などが関係し個人差があります。

顎関節症の改善

顎関節症の改善

関節はそこに関わる筋肉のバランスが取れていると、ニュートラルなポジションに収まります。顎関節の場合、上下の歯の間に若干の隙間ができる位置が安静位です。

しかし歯ぎしりで咬筋や周囲の筋肉の収縮が続くと、顎関節に過剰な力が加わり安静位を保てません。すると関節の隙間が狭くなり関節の間の軟骨が潰されたりズレたりします。

顎関節症では口が開けにくくなったり、口を動かしたときに顎関節(耳の前あたり)でカクッカクッという音がしたりします。それは顎関節の動きが悪くなっているからです。

咬筋にボトックス注射をすると、顎の動きが抑えられて歯ぎしりの回数が減り、顎関節にかかる負担も減ってくるため顎関節症の改善も期待できます。

ボトックス治療の注意点

ボトックス治療の注意点

根本改善に近い効果が期待できるボトックス治療ですが、施術にあたってはいくつか注意する点があります。
安心して治療に臨むためにも事前に注意点を確認しておきましょう。

注射の痛みや術後の腫れ

ボトックス注射の副作用については、アメリカ国立衛生研究所によって安全性が実証済みです。しかしながら個人差はあります。
注射後の痛みは注射針を筋肉にさすことによるもので、針によってわずかに損傷された筋肉を修復するための身体の自然な反応です。

また有効成分の「ボツリヌストキシン」はタンパク質で、体内に入ったときに異物と認識され抗原抗体反応が起き、皮膚が赤く腫れるなど発疹が現れる場合があります。

そのほか、力が入らないなど薬の効果が予想以上に強く出てしまった場合や何か気になることがあったら早めに主治医に連絡しましょう。

効果は約4ヶ月から6ヶ月間

ボトックス注射の有効成分が筋肉の神経を麻痺させる効果は、永続的ではありません。
時間の経過により薬効は下がります。

それにともない筋肉の動きはまた元に戻りますが、このときに無意識状態での歯ぎしり動作が続いていれば症状も再び現れてきます。
したがって効果を持続させるためには定期的にボトックス注射を施術することが必要です。

施術の間隔は術後の経過や咬筋の筋力の減少度合いによるため一定ではありません。またマウスピースの併用で回数を調節する方法もあります。

下記のリンクからは矯正の無料相談がインターネットでご予約いただけます。歯ぎしりでお悩みの方はぜひお気軽にご利用ください。

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歯ぎしりを治すには歯列矯正も有効

歯ぎしりを治すには歯列矯正も有効

歯並びや噛み合わせの不具合があると、その違和感によって無意識に歯ぎしりをしてしまいなかなか治らないケースもあります。

歯列矯正により歯並びや噛み合わせを改善することで違和感や不快感を緩和させられます。
ただし、精神的なストレスが原因で歯ぎしりをしている場合は、歯列矯正での効果はあまり期待できません。

主な歯列矯正の種類

主な歯列矯正の種類

歯並びや噛み合わせの治療にはいくつか方法があります。ここでは抜歯などの施術ではなく器具を使った矯正方法を3つご紹介します。

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正はブラケットという矯正器具を歯の表面に装着して、ブラケットにワイヤーを通し矯正を行います。
ブラケットの素材には金属・セラミック・プラスチックがあります。

ワイヤー矯正は伝統的な治療法で長い歴史と知名度があります。適応範囲としては、ほぼどんな状態の歯並びでも可能です。
ブラケットを歯の表面に装着するため口元が少し膨らんだようになりますが、発音への影響はほとんどありません。

ワイヤー矯正はブラケットまわりやワイヤーと歯の隙間などに食べかすが挟まりやすいため、通常よりはブラッシングに手間がかかります。
しかし裏側矯正に比べればブラッシングケアはしやすいというメリットがあります。

矯正装置の装着には歯科医師による専門的な技術が必要です。また技術レベルの違いがクオリティーに現れやすいという特徴があります。

裏側矯正

裏側矯正

裏側矯正は矯正用ブラケットとワイヤーを歯の裏側に装着します。表面装着に比べ難易度が高いため、歯科医師にはさらに高い技術が求められます。

歯の裏側に器具を装着するため矯正装置は目立ちません。また口を閉じたときにも口元が膨らむなどの変化がなく、見た目では矯正装置装着前と変わりません。

その反面、発音のしにくさ・ブラッシングなどケアのしづらさがあり、日常生活でいくらか対応が必要です。
また表面装着に比べて治療期間が長くかかるというデメリットもあります。

マウスピース矯正

マウスピース矯正

マウスピース矯正は医療用プラスチック素材で作られたマウスピースを一定時間装着して矯正を行います。金属ではないので金属アレルギーがあっても心配ありません。

マウスピースは自分で取り外しができるため扱いやすく、装着中は見た目でもわかりません。ただし決められた装着時間を守らなければ治療が長引きます。
歯の表面はエナメル質で覆われており、通常範囲の擦り減りであれば自然に回復するため放っておいても大丈夫です。

しかし歯ぎしりが治らないとエナメル質の下の象牙質まで剥き出しになります。マウスピース矯正のポイントは表面の擦り減りを防ぐことです。
また上下の歯の間隔をマウスピースの分だけ開けることで顎の安静位を保てるため、顎関節への負担も緩和されます。

歯ぎしりが治らない悩みは歯科医に相談

歯ぎしりが治らない悩みは歯科医に相談

なかなか治らない歯ぎしりは精神的なストレスが主な要因になっている場合もあります。
たとえば人間関係・将来への不安・仕事・学業など、ストレス要因について今一度考えてみることも必要です。
歯ぎしりが治らないと歯の磨耗や損傷のほか歯周病など歯茎の病気の原因にもなります。

また顎や顔・首肩などの筋肉がこわばったり、頭痛や肩こり・寝起きの不快感などが続いたりして日常生活にも支障をきたします。
気になったら早めに歯科医師に相談しましょう。

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まとめ

まとめ

なかなか治らない歯ぎしりに効果的な治療法として、今回は2つ取り上げました。
1つ目はボトックス注射です。噛むときに使われる咀嚼筋の中で最も大きな咬筋にボトックス注射をし、咬筋の神経を麻痺させて筋肉の動きを抑えます。

ボトックス治療は歯ぎしり動作のメカニズムにアプローチし、顎の動き方そのものを変えるため根本からの改善が期待できます。
とても簡単な方法ですが薬効は一過性のため定期的な治療が必要です。注射したあとの筋肉の動き方の変化によって注入間隔を調整しながら治療をしていきます。

2つ目は歯そのものにアプローチして不具合を調整する歯列矯正です。
歯並びを矯正することで噛み合わせを調節して違和感や不快感を減らすとともに、歯の表面の磨耗を防ぐことで歯ぎしりによる歯の損傷を食い止めます。

どちらの方法が有効かは状態や症状によります。また「なぜ歯ぎしりをしてしまうのか」という大元の原因、ストレスなど精神的な要因について見直すことも大切です。
身体のバランサーである顎は、自在に動くことで全身の骨格を調整します。

歯ぎしりや顎関節症を改善し、顎と身体を繋いでいる顎関節の調子を整えるためにも、専門家からの適切なアドバイスを受けて早めに対処しましょう。

また歯ぎしりが改善されると歯をよい状態に保てるため、物を噛むことが楽になります。そうなれば食べることに苦がなくなり食事を自然に楽しむ生活が戻ってきます。




監修者:銀座青山You矯正歯科グループ 理事長・総院長 青山健一

理事長・総院長 青山健一 1965年 広島県呉市生まれ
1990年 広島大学歯学部卒業
1992年 南青山デンタルクリニック開院
2001年 医療法人社団 健青会 設立
2011年 日本で初めての「部分矯正専門医院」のYou矯正歯科を開設
2021年 You矯正歯科 池袋西口医院開設
2021年 You矯正歯科 広島紙屋町医院開設(銀座、青山等で9医院開院中)
▼総院長ブログ「幸せってなぁに?」もご覧ください。

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