親知らずの抜歯は噛み合わせに影響する?親知らず抜歯後に顎関節症になる原因もご紹介します

【監修:青山健一】

親知らずの抜歯は噛み合わせに影響する?親知らず抜歯後に顎関節症になる原因もご紹介します

 

親知らずはじんじんと痛みが出る方や、日常生活に全く問題なく過ごせる方もいます。「痛みがないなら抜歯しなくてもいいのではないか?」と思う方も多いです。

実は抜歯せずそのままにしておくと、歯並びや噛み合わせに影響を及ぼす可能性が高いです。さらに炎症を起こし顎関節症になるリスクもあります。

抜歯は痛くて思いとどまる患者さんが多いですが、そのまま放置しておくと大きな虫歯や顎関節症などの危険な病気が進行しているかもしれません。
そこで今回は親知らずの抜歯は噛み合わせに影響するのか、そして抜歯後に顎関節症になる原因をお伝えしていきます。

親知らずは必ず抜歯するべき?

親知らずは必ず抜歯するべき?

前歯から8番目にある一番奥の歯は正式には智歯と呼ばれ、一般的には親知らずのことを指し、真っ直ぐ生えていて痛みがなければ抜歯しなくても大丈夫です。

一方、歯茎に十分なスペースがなく、親知らずが斜めに生えたり正常な位置ではなかったりする場合、他の歯を圧迫してしまいます。

この圧迫が親知らずや他の歯の虫歯や歯周病の原因になるのです。親知らずの生え方のせいで健康な歯まで失うのは嫌ですよね。

必ずしも抜歯すべきではありませんが、現在の日本人は食生活が原因で顎が小さい傾向にあるため生え方に問題があり抜歯を必要とする人が多いのです。

親知らずの抜歯が必要なケース

親知らずの抜歯が必要なケース

 

下記では親知らずを抜歯するべきケースを3つ挙げています。虫歯になっていたり痛みや腫れがあったりする場合は、すぐに受診するようにしてください。
一方、痛みや違和感がないのに抜歯するのが不安である患者さんは主治医と相談して治療を進めていきましょう。

歯の痛みや頭痛がある

噛み合わせが原因で頭痛を引き起こしているのかもしれません。上下の噛み合わせが悪いと強く噛んで食事をしたり、片方だけで噛みがちになったりします。

その結果、顎に負担がかかり頭痛を引き起こしていることが考えられます。また、奥歯までブラッシングができず、虫歯になっているのかもしれません。

いずれにしても我慢することは非常に辛いことだと思います。放っておくと、だんだんひどくなり仕事や日常生活に支障をきたしてしまう可能性が高いです。

すぐにかかりつけの歯科医院を受診することをおすすめします。それまでは患部を保冷剤で冷やし、市販の頓服薬を飲むなど自宅でできる限りのことをしてください。

親知らずが横向きや斜めに生えている

親知らずが正常な向きに生えず、他の歯を圧迫していると歯並びの悪さや虫歯の原因になります。
最悪の場合は顔面の神経がマヒする可能性もあるため、痛みがなくても早めに受診してください。治療法はレントゲンを撮って歯茎の中の状態を確認します。

歯茎に親知らずが埋まっている場合は歯茎を切開しますが、麻酔で痛みを最小限にして切開や抜歯するため安心してください。

歯茎が腫れている

親知らずのまわりに汚れが溜まり、炎症を起こしているかもしれません。これを智歯周囲炎といい、腫れている部分を洗浄し処方された抗菌薬を飲むことで改善していきます。

もし腫れが重症だと麻酔が効きづらいため、抗菌薬で痛みを抑えてから治療を行います。麻酔が効いている状態であれば抜歯の際も痛みを感じにくくなるため安心です。

智歯周囲炎は腫れの範囲が徐々に広まっていき、口を開けるのも食事を摂るのも難しくなってくるため早めに受診しましょう。

親知らずを抜かなくてもよいケース

親知らずを抜かなくてもよいケース

ここまで抜歯が必要な症例を説明してきました。痛みや歯茎の腫れがあり症状が出ている場合以外にも、親知らずの生え方により抜くことが必要だと分かりましたね。

もし親知らずが歯茎に埋まっているとレントゲンで撮らないと状態が分からないため、一度医師に相談するのがよいと思います。
では、抜歯しなくてもよいケースはどのような場合なのかを下記の3つのポイントに分けました。

歯並びが正常

歯茎から親知らずが上下4本ともしっかり出ていて、歯並びに問題ないのなら無理に抜歯する必要はありません。
そして日頃から歯磨きがちゃんとできていており、虫歯になっていないことも重要です。10~20代前半の方はまだ親知らずが生えていない場合があります。

痛みなどの症状がなくても、一度レントゲンを撮って歯茎の中を確認するのは早期発見に繋がりおすすめです。まずは自己判断せず医師に一度相談してみましょう。

噛み合わせに問題がない

噛み合わせに問題がなく、きちんとブラッシングもできていれば親知らずを抜かなくていいケースが多いです。
歯科医院では咬合紙という赤いカーボン紙を使い、噛み合わせを確かめます。そして強く当たっているところには咬合紙の赤い印が付きます。

その箇所を何度も削って微調整していくのです。噛み合わせのセルフチェックをするのは難しいため、診察で相談してみるのをおすすめします。

歯列矯正で移動可能

歯列矯正で移動可能

親知らずは前歯から8番目の一番奥にあります。矯正をする際に手前の7番が虫歯など何らかの状態になり使えない場合は、親知らずを移動させることが可能です。

歯を移動させるために、装置をつけて時間をかけながら手前の7番の位置まで動かしていきます。親知らずを有効活用させ、自然な状態で歯を使えるのはよいことです。

しかし、患者さんのお口の状態により移動できるかどうかは診察してみないと分かりません。さらに、治療には高額な費用や長い年月がかかります。

だから、金銭面も時間も余裕を持って通院できる方におすすめです。治療が始まると途中で中断しづらいため、前もって主治医とよく話し合いましょう。

親知らずの抜歯は噛み合わせに影響する?

親知らずの抜歯は噛み合わせに影響する?

「抜歯は本来あった歯がなくなるため噛み合わせは大丈夫?」と心配する患者さんがいらっしゃいます。しかし抜歯して噛み合わせが悪くなるというわけではありません。

むしろ、おかしな方向に生えた親知らずを放置しておく方が悪影響なのです。正しい位置に生えないことで、他の歯を圧迫し歯列が乱れ噛み合わせが悪くなります。

抜歯することで正しい位置に戻すことが大切なのです。10代~20代の患者さんの方が骨が柔らかく抜きやすいため、気になるようでしたら早めに受診をお願いします。

親知らず抜歯後に顎関節症になる原因

親知らず抜歯後に顎関節症になる原因

抜歯後に痛みや違和感を感じて、普段通りに生活できなかったり抜歯したところに何らかのトラブルがあったりするケースがあります。

そうすると炎症を起こし頬が痛むなどの顎関節症のような症状が現れるかもしれません。抜歯後も気をつけてお過ごしください。下記では顎関節症の原因を2つお話します。

痛みで歯磨きが適当になる

痛みで歯磨きが適当になる

抜歯後は麻酔が切れて痛みを感じ、上手く歯磨きができないことがあります。しかし、歯磨きが適当になると患部に細菌が入り化膿してしまい危険です。

いつもの歯ブラシを使い、ゆっくり優しく歯磨きをしてください。また病院によっては、うがい薬を処方するところもあります。
うがい薬は抜歯したまわりを殺菌して清潔にしてくれるため、歯磨きと併用して使うことがおすすめです。

ストレスが原因

抜歯したことにより、痛みが長引くと急激にストレスを受けることがあります。痛みで夜眠れなくなることもあるかもしれません。
さらに抜歯した箇所で食べ物を噛みづらくなり、食欲不振になるのは辛いことです。そして抜歯後はさまざまな制限があります。

お酒やスポーツが趣味の人は抜歯後はストレスになるかもしれません。ストレスが続くと顎関節症を引き起こす原因の1つになってしまいます。

お辛いですが、少しの間だけ我慢してください。抜歯後の医師の指示を守っていただければ痛みが長引くこともなく、1~2日ほどで痛みがおさまります。

抜歯した翌日に抜歯箇所を洗浄するのに来院していただくのですが、もし可能ならその時に医師からカウンセリングを受けるのもおすすめです。

無理に口を開けようとする

親知らずの抜歯後は筋肉が硬くなっているためお口が開けづらくなりますが、安静にしていれば徐々に回復してきます。
痛みが引く前に無理にお口を開けるなど、負担がかかる動作をすると炎症が悪化して顎関節症を誘発してしまうかもしれません。

親知らず抜歯後の顎関節症のお悩みは、早めに歯科医に相談しましょう。
歯列矯正を検討されるのであれば、矯正相談を活用することをおすすめします。下記リンクから予約ができますので、ぜひご活用ください。

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親知らずを抜歯する際の注意点

親知らずを抜歯する際の注意点

親知らずの抜歯は、麻酔をしたり歯茎を切開したりする大がかりな治療です。 出血が多いこともあり、体調を崩すかもしれないため抜歯後は安静に過ごしましょう

場合によっては痛みや腫れが長引いたり、縫合した糸が切れてしまったりさまざまなトラブルが起こる可能性もありますが、医師からの説明をきちんと守って対処してください。
なお抜歯後は痛み止めを処方しますが、もし副作用などが現れたら歯科医院に連絡しましょう。

信頼できる歯科医に相談する

抜歯後は2日ほど痛んだり腫れたりするかもしれません。しかし、痛みが長引くのは抜歯したところに異変が起きている可能性があります。

また、無理に口を大きく開けてしまい、顎に違和感を感じたら顎関節症を疑ってください。そのような場合、すぐに連絡の取れる信頼できる歯科医に相談しましょう。

歯科医の指示を守る

抜歯後の生活はいつも通りにできるわけではなく、その日1日は安静に過ごすことが大切です。歯科医から抜歯後の生活についてちゃんと説明があります。

例えば抜歯後は「長時間お風呂に入らない・アルコールは控える・激しい運動はしない」などの説明が挙げられますが、少しでも不安な方は質問してください。

これらの行動は体が温まり、患部が出血しやすくなるため控えましょう。医師からの指示をちゃんと守れば、次回の来院まで不安な思いをせずに過ごせます。

親知らずを抜歯した後の噛み合わせが気になったら

親知らずを抜歯した後の噛み合わせが気になったら

親知らずを抜くことで、噛み合わせが悪くなることはほとんどありません。 しかし、抜歯して痛みがあり、お口を動かすことが少なくなることがあります。

そのため、筋肉が弱まり噛み合わせに違和感を覚えるのかもしれません。下記リンクでは無料相談を受け付けています。気になる方はお気軽にご相談ください。

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まとめ

まとめ

親知らずの抜歯が噛み合わせや顎関節症に関係するかをお話してきました。抜歯は痛くて思い止まるかもしれません。

しかし抜歯するかしないかは、診察してから決めていきます。患者さんのお口の中は一人一人違うため、一度来院してから気軽にご相談ください。




監修者:銀座青山You矯正歯科グループ 理事長・総院長 青山健一

理事長・総院長 青山健一 1965年 広島県呉市生まれ
1990年 広島大学歯学部卒業
1992年 南青山デンタルクリニック開院
2001年 医療法人社団 健青会 設立
2011年 日本で初めての「部分矯正専門医院」のYou矯正歯科を開設
2021年 You矯正歯科 池袋西口医院開設
2021年 You矯正歯科 広島紙屋町医院開設(銀座、青山等で9医院開院中)
▼総院長ブログ「幸せってなぁに?」もご覧ください。

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