八重歯は遺伝するのか歯科医が解説|八重歯になりやすい人の特徴や治療法もご紹介します

【監修:青山健一】

八重歯は遺伝するのか歯科医が解説|八重歯になりやすい人の特徴や治療法もご紹介します

日本では八重歯はチャームポイントのひとつと考えられていますが、海外では歯並びが悪いドラキュラのようなイメージで捉えられています。
しかし、日本では若い女性の中にはわざわざ人工的に八重歯を付けるほどの人気があるくらいです。

そんな八重歯ですが、実は遺伝が原因といわれていることをご存じでしょうか。
今回は八重歯は遺伝するのか・八重歯が生えやすい人の特徴・その治療方法について解説していきます。

八重歯は遺伝するのか

八重歯は遺伝するのか

八重歯そのものが遺伝するということはありません。
遺伝する原因は歯や顎の大きさで、顎が小さいと歯が生えるスペースが狭くなるため犬歯が行き場所を失い八重歯として生えてくると考えられています。
八重歯の生える原因について詳しくみていきましょう。

先天的な要因が大きい

八重歯が生えてくる原因は歯や顎の大きさが遺伝要因と考えられています。
日本人は欧米人に比べて顎が小さく、それにもかかわらず永久歯は欧米人とほぼ同じ大きさで親知らずを入れて32本です。
狭いスペースにこれだけの歯が生えてくるため、犬歯が歯列からはみ出して他の歯と重なり合い牙のように突き出して生えてきます。

また、犬歯は最後に生えてくるため、既に他の歯でスペースがなくなった状態では内側ではなく外側に生えてくるしかありません。
また、乳歯が抜けずに残ったままの状態の人も犬歯が生えてくると同じように八重歯になる可能性が高いです。

後天的な原因も

八重歯の後天的な原因について2つ解説します。

  • 顎の骨の発達不足
  • 上顎の乳臼歯が抜けるのが早かった

後天的な原因としては、幼児期の顎の発達状態が大きく関係することが分かっています。
特に幼児期の食事で、よく噛まなかったり柔らかいものばかり食べていたりすると顎の発達に大きな影響を及ぼします。

日本人は欧米人に比べてもともと顎が小さいため、親御さんがお子さんの食習慣を意識してあげることが大切です。
自宅でゲームをする機会が増え、外で遊ばない子どもは体を動かすことが少なく、顎の発達が著しい成長期に食欲も減退気味になります。
親御さんはお子さんが日頃しっかりよく噛んで食べているか気を付けてあげましょう。

次に上顎の乳臼歯が抜けるのが早かった場合も八重歯になりやすいです。
乳臼歯が抜けると空いたスペースに臼歯が生え、後から生えてくる犬歯のスペースがなくなってしまい外側に追い出されて八重歯になります。

一般的に乳歯から永久歯に生え変わる順番は、前歯・犬歯・奥歯です。虫歯などで先に奥歯が抜けると永久歯が生えてから犬歯が生えるためスペースがなくなります。

また、すぐに永久歯が生えてこない場合は、他の歯が移動してそのスペースを埋めるためスペースがなくなり、犬歯は別の場所から生えることも少なくありません。

八重歯になりやすい人の特徴

八重歯になりやすい人の特徴

八重歯になりやすい人には、多くの場合共通する特徴があります。具体的に八重歯になりやすい人の特徴について詳しく解説します。

顎が十分に発達していない

八重歯になりやすい人の特徴で真っ先にあげられるのが顎の発達が不十分な人です。
顎が小さい人は顎の骨が小さく、その一方で歯は普通の大きさで生えてくるため歯列にスペースが少なく八重歯を引き起こします。

顎の発達は先天的なものもあれば、後天的な原因で成長が十分にできないこともあります。
お子さんが小さいときは親御さんが歯磨き・食習慣などに注意してあげてください。

生え変わりが遅かった

生え変わりが遅かった

八重歯が生える原因としては、上顎の場合他の永久歯に比べて犬歯が生えてくるのが遅いこともあげられます。
永久歯が先に生えてしまうと犬歯のスペースがなくなり、外側に向かって生えるため歯と歯が重なり合ったような状態になります。

犬歯の頬側に当たる部分は骨の厚みがあり、しかも骨は移動しながら生えるため思わぬ場所から生えてしまうケースも少なくありません。

歯並びに影響する習慣

歯並びに影響する習慣

歯並び・食事・噛み合せなどには深い関係があり、幼少期から成長期にかけて柔らかいものばかり食べていると顎が発達しません。
顎が狭いままだと永久歯が生える際に歯列に収まりきらずに歯が出てしまい、八重歯になる確率が高くなります。
顎が成長する時期はできるだけ質のよい食べ物をしっかりよく噛んで食べることが大切です。

また、食事以外にも子どもによくある口呼吸も歯並びを悪くする原因のひとつです。
噛み合せがよいと何でも美味しく食べられ、噛む力も効率がよいため顎が疲れず胃腸にも負担がかかりません。

八重歯を自力で治そうとするリスク

八重歯を自力で治そうとするリスク

矯正はお金がかかることから自力で八重歯を治そうとする人がいらっしゃいますが、物理的に困難です。
八重歯を自力で治そうとすると下記のようなリスクがあるため注意しましょう。

  • 歯や歯茎にダメージを与える
  • 歯並びが悪くなる
  • 歯が抜けやすくなる

八重歯は専門の歯科医のもとで矯正して治すべきです。
自力で歯を動かそうとしてさらに歯や歯茎にダメージを与え、歯並びを悪化させて結局高額な医療費がかかるケースがあります。
また、歯や歯茎に与えるダメージが続くと歯が生え続けることができなくなり抜けやすくなるリスクもあるのです。

八重歯の矯正治療

八重歯の矯正治療

八重歯はチャームポイントだからといって放置している人も見かけますが、歯が重なる部分は歯ブラシが届きにくく虫歯・歯周病・口臭の原因になります。

八重歯は審美的に美しいものではなく、体への悪影響もあるため早めの矯正をおすすめします。
歯科医師と相談しながら自分の症例に最適な治療方法を見つけてください。
それでは具体的にどのような矯正治療があるのかまとめて解説していきましょう。

マルチブラケット矯正

八重歯を矯正治療する方法としてマルチブラケット矯正があります。
歯の表面にブラケットを装着し、そのブラケットにワイヤーを通して強制的に歯を少しずつ動かしていく方法です。

マウスピースよりさまざまな歯並びに対応できるのが最大の特徴ですが、取り外しができないため歯磨きがしにくいというデメリットがあります。

従来は金属製のものが主流でしたが技術の向上で透明なブラケットもあり、目立ちにくいことからマルチブラケット矯正を始めようとする人が増えています。

マウスピース矯正

マウスピース矯正

マウスピース矯正は歯科医院で歯型を取りオーダーメードで作るもので、透明で目立ちにくく、しかも取り外しが簡単にできるというメリットがあります。

そのため食事や歯磨きなどがいつも通りできることからストレスなく矯正治療ができます。
八重歯の状態によってはワイヤー治療と組み合わせて治療することも少なくありません。
マウスピース矯正のデメリットとしては1日20時間以上装着したまま過ごさなければなりません。

装着を忘れたり面倒だからといって外したりしたままだと期待した効果がないだけでなく、治療期間も長くその分費用もかかります。
また、重度の八重歯になるとマウスピースだけでは矯正できない場合もあります。

裏側矯正

八重歯を治療したくても矯正装置が目立つため躊躇う人が少なくありません。
そうした際におすすめなのが裏側矯正という方法で、矯正装置を裏側に装着するため目立たず安心して治療ができます。

裏側矯正のメリットには下記のようなものがあります。

  • 虫歯になりにくい
  • 食後も気にならない

通常の表側矯正はワイヤーがあるため口が完全に閉じられず、歯磨きもしにくいため虫歯になりやすいのがデメリットです。
裏側矯正であれば唾液がたまりやすいため虫歯になりにくい特徴があります。

矯正装置を使っている間は食べものが歯にひっかかるのは仕方がないことですが、表と違い裏なら人には分からないというメリットがあります。
しかし、裏側矯正は唾液が多いからといって歯磨きをおろそかにしないように注意しましょう。
また、表側矯正と違い裏側矯正は治療期間が長くなり費用も高くなるため、裏側矯正を希望する方は医師とよく相談してください。

下記のリンクから無料の矯正相談の予約ができます。

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八重歯矯正のメリット

八重歯矯正のメリット

八重歯は犬歯が飛び出した状態であるため口腔内の粘膜を傷め、歯ブラシが届きにくいことで虫歯・歯周病になりやすいです。
一方で八重歯を矯正すればさまざまなメリットがあります。いくつかご紹介しましょう。

コンプレックスの解消

八重歯は可愛いといったイメージがある一方で、すき間に入った食べ物で歯垢が歯石になり虫歯・歯周病・口臭の原因になります。
また、犬歯が飛び出しているため顔の表情が歪んで見える人も少なくなく、コンプレックスの原因になりやすいです。
矯正するとこうしたコンプレックスから解放され人前で堂々と話したり、食事を楽しめたりできます。

体のバランスの改善

体のバランスの改善

犬歯の役目は噛む力を逃がして他の歯を守る大事な働きがありますが、八重歯はその働きをせず奥歯同士で噛み合うため体のバランスに影響が出やすいです。

よく現れる症状としては頭痛・肩こり・顎関節症、その他胃腸への負担から内臓疾患になるリスクが高まります。
八重歯を矯正すれば噛み合せもよくなり体のバランスが改善し、食事をしても栄養がしっかり吸収できるようになります。

口腔内問題の予防

八重歯がある人で口内炎になりやすいとよくいわれるのは、先が尖っている八重歯が舌・唇・口腔内粘膜を傷つけるからです。
粘膜を刺激し続けることで口腔癌を発症する原因にもなりかねません。

われわれの歯の中で一番歯根が長いのが犬歯ですが、その役割を果たさないため他の歯への負担が増幅し歯の寿命を短くしてしまいます。
早期に八重歯の矯正治療をすればこうした口腔内の問題も予防できます。

八重歯の矯正治療の注意点

八重歯の矯正治療の注意点

八重歯の矯正治療で注意したいのは、治療費・治療期間だけで安易に歯科医院を選ばないことです。
歯科医院によっては健康な歯を抜歯して歯を矯正させることもありますが、健康な歯を抜歯すると他の歯へのダメージが強くなります。

八重歯の矯正で抜歯をするのは最終手段として捉えておきましょう。極力抜歯を回避しながら患者さんに合った治療方法を矯正歯科の専門医は提案します。
八重歯を矯正するためには時間がかかりますが医師の指導のもと、諦めずに治療を続けましょう。

八重歯の矯正を検討している方は専門医に相談を

八重歯の矯正を検討している方は専門医に相談を

八重歯の影響で歯がガタガタに見えて悩んでいる人も歯列矯正すれば綺麗にすることが可能です。
しかし、八重歯の矯正はその人の歯・顎の状態によって治療方法も異なります。

軽度な場合なら数か月ですみますが、重度の八重歯になると1~2年くらいかかるとみておきましょう。
その間は定期的に通院しなければならないため医師との信頼関係が大変重要です。

一般に歯科医院といっても普通の歯科医のいる病院と矯正歯科の資格を持った専門医がいる病院があります。
八重歯の矯正を検討している方は専門の矯正歯科医に相談しましょう。信頼できる矯正専門医院であれば症例を多く診てきているため安心です。

八重歯の矯正を検討されている方・悩んでいる方は気軽にお問合せください。
美しい歯並びを手に入れるために歯列矯正に関心がある方は、矯正専門医院 でご相談ください。

下記のリンクから無料の矯正相談の予約ができます。

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まとめ

まとめ

八重歯は遺伝するのか・八重歯が生えやすい人の特徴・その治療方法について解説しました。
八重歯は放置しておくと口腔内だけでなく体全体に悪い影響を及ぼす可能性があるため、矯正歯科の専門医に診てもらいましょう。

軽度の八重歯ならマウスピースなど負担が少ない治療方法もあります。
また、治療するにあたり歯科医は患者さんのライフスタイルに応じた矯正プランを提案できるためなんでもご相談ください。

健康的なすっきりとした綺麗な歯があれば食事が楽しめ、自信を持って人と会話もできます。
この機会に八重歯の矯正治療を前向きに検討されてはいかがでしょうか。




監修者:銀座青山You矯正歯科グループ 理事長・総院長 青山健一

理事長・総院長 青山健一 1965年 広島県呉市生まれ
1990年 広島大学歯学部卒業
1992年 南青山デンタルクリニック開院
2001年 医療法人社団 健青会 設立
2011年 日本で初めての「部分矯正専門医院」のYou矯正歯科を開設
2021年 You矯正歯科 池袋西口医院開設
2021年 You矯正歯科 広島紙屋町医院開設(銀座、青山等で9医院開院中)
▼総院長ブログ「幸せってなぁに?」もご覧ください。

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