インビザライン矯正は子供もできるのか歯科医が解説|矯正のタイミングやインビザライン矯正を受けるメリットもご紹介

【監修:青山健一】

インビザライン矯正は子供もできるのか歯科医が解説|矯正のタイミングやインビザライン矯正を受けるメリットもご紹介

患者さんの歯型を取ってその人に合うマウスピースを作ってそれを装着することで歯並びを矯正していくインビザライン矯正。
インビザライン矯正は透明なマウスピースを使うことで装着中も目立ちにくいなどメリットが多い矯正方法として注目している人もいます。

子供の歯列矯正を考える保護者の中には子供にインビザライン矯正をさせたいと思っている保護者もいらっしゃいます。
インビザラインは子供でも行うことができる矯正方法の1つです。

今回は子供に行うインビザライン矯正について治療の内容やメリットやデメリット、注意点などを詳しく解説していこうと思います。
これからお子さんの矯正を考えている保護者の方はぜひ参考にしてみて下さい。

インビザラインは子供の矯正治療にも使える?

インビザラインは子供の矯正治療にも使える?

子供の歯列矯正というとワイヤーを使ったものをイメージするため学校などで目立つのでは?と心配になるものです。
しかしインビザライン矯正は透明なマウスピースを装着しますから見た目には矯正をしているとはわかりにくくなっています。

だとしたら子供にもインビザライン矯正での歯列矯正がよいと親としては考えるものです。
最初にもお話した通り子どもの歯列矯正としてインビザライン矯正は可能な方法になります。
むしろ子供だからこそできる矯正方法をインビザライン矯正で行うことができる可能性があるのです。

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「インビザライン・ファースト」とは?

「インビザライン・ファースト」とは?

インビザライン矯正「インビザライン・ファースト」は子供向けの矯正方法として開発されたものです。
インビザライン・ファーストとはどんなものなのかをお話していきます。

子供に使うインビザライン

子供に使うインビザライン

インビザライン・ファーストの対象は子供です。
乳歯と永久歯が混在する時期の子供が装着することで歯の矯正を行う矯正方法になっています。
通常のインビザラインと同様に透明なマウスピースを使用するためワイヤー矯正に比べて子供自身も抵抗なく使用できる可能性が高いです。

実はワイヤー矯正は子供の矯正としてポピュラーなものですが歯の生え変わりの時期に使用が難しいことがあります。
その点インビザライン・ファーストは永久歯が全てそろっていない時期だからこその矯正治療です。

顎の成長をコントロール

成長期の子供は顎も成長をしていく時期になります。
この時期に顎の成長をコントロールして歯を並べるためのスペースが確保できるようしてから子供の歯の矯正をする方法があるのです。

他の矯正方法では顎の成長のコントロールと歯列矯正は別の装置を使用して行っていました。
インビザライン・ファーストは顎の成長を誘導して歯を並べるためのスペースを作りながら歯並びを整えていく同時進行ができるようになっているのです。

適応条件がある

適応条件がある

インビザライン・ファーストは年齢だけではなく口の中…歯の状態で適応するのに条件があります。

  • 第一大臼歯が生えていること
  • 前歯(切歯)4本のうち2本が2/3以上出ていること
  • 3/4顎に乳歯(C・D・E)またはまだ生えていない永久歯(3・4・5)が2本以上あること

以上の条件3つ全てがそろっていることがインビザライン・ファーストをするための条件です。
条件がそろっていてもインビザライン・ファーストはすべての子供に適応できるわけではありません。
上の条件に加えて歯並びの状態など総合的に見てインビザライン・ファーストでの矯正が可能かどうかを歯科医が判断をすることになります。

子供が矯正治療を開始するタイミング

子供が矯正治療を開始するタイミング

子供が行う矯正治療には第1期と第2期と治療開始の時期が分かれています。それぞれの時期の開始するタイミングは以下の通りです。

第1期治療

第1期治療は永久歯が生えそろうまでの時期6歳~12歳くらいの時期で早いと小学生低学年あたりから行う治療になります。
インビザライン・ファーストの利用もこの時期に始めることになる治療方法です。
期間は矯正スタートから1年半ほどでそこからは保定装置(リテーナー)を装着しながら第2期治療の時期まで経過観察をしていくことになります。

第2期治療

第2期治療

第2期治療のスタートは永久歯が生えそろってから12歳~14歳ごろ、中学生くらいの年齢からです。
第2期の矯正治療はインビザライン・ファーストではなく大人と同じ矯正装置を使って行う治療になっていきます。

第1期の治療が終わったあとの経過観察後、必要に応じて第2期の治療を始めていくことになるのです。

子供がインビザライン矯正を受けるメリット

子供がインビザライン矯正を受けるメリット

子供でも使うことができるインビザライン矯正ですが子供がインビザライン矯正をすることでどんなメリットがあるのかを紹介していきます。

早い段階で治療を開始できる

子供の歯の矯正は早い段階でスタートすることがよいです。
永久歯が生えそろってからの矯正だとその段階で歯を並べるスペースがないとなったときに歯を削ったり抜歯をしたりの処置が必要になることがあります。

インビザライン・ファーストは永久歯に生え変わるころからスタートさせる矯正治療になっているため他の矯正治療よりも早く始めることができるのです。
もちろん適応条件があるためそれがそろってからということになりますがそれでも、かなり早い段階から治療をスタートさせられるのは大きなメリットでとなります。

成長に合わせた治療ができる

矯正治療を早い段階から始めることができるインビザライン矯正ですが、早い段階から始めること自体がメリットになっています。
その理由は成長していく段階にあわせた治療ができることです。

顎が成長していく力を利用して顎の発達をコントロールしながら歯列も整えるという治療が成長段階の時期だからこその方法になります。
そのためかみ合わせの調整をしながらの矯正もできるためインビザライン矯正で早くに矯正治療を始められることはメリットが大きいです。

また顎の成長をコントロールと歯列の矯正をしながら歯並びに悪影響になる癖や生活習慣の改善も歯科医から指導されることがあります。
頬杖や口呼吸から鼻呼吸への移行など大人になってからでは治すことが難しい癖も子供のころから意識することで改善できる可能性が高いのです。

食事もやわらかいものばかり食べていると顎の発達に影響しますから食生活の改善もそうですし虫歯の予防も大切になります。
早い時期に癖や生活習慣を改善して良い習慣を身に着けておくことで今後の歯並びによい影響を与える可能性が高いです

第2治療の期間を短縮できる

インビザライン・ファーストを使って第1期治療から矯正期間が終わった後は保定装置を使いながらの経過観察になります。
第2期治療からの矯正開始となると永久歯が揃った状態のため顎の骨格と歯のバランスを見て歯を並べるスペースがない場合は抜歯などの処置が必要です。

第1期治療で顎の骨格と歯のバランスが取れた状態で第2期治療が始められることになります。
その状態であれば歯を並べるスペースもきちんとできていることが多いため抜歯などの処置をしなくてもよい場合があるのです。
抜歯の処置がない分第2治療の期間も短く費用も抑えることができる可能性があります。
第1期治療で歯並びがキレイに整えられていれば歯科医の判断で第2期治療が必要なくなることもあるのです。

子供がインビザライン矯正を受けるデメリット

子供がインビザライン矯正を受けるデメリット

インビザライン矯正を子どもが行うことは早期治療の開始が可能なことなどメリットが大きいですがその分デメリットも存在します。
まずは適応条件に合っていないとできないことです。インビザライン・ファーストには治療をするための条件があるためタイミングを見極める必要があるのです。

インビザライン矯正は自分で取り外しができます。しかし、だからこそきちんと決められた時間以上は装着して使用しなければいけません。
しっかり使用しなければ期間が長くなることや矯正自体がうまくいかない可能性が出てきます。

保護者が注意をする必要もありますが子供自身にもそこを理解してもらう必要もありますし少なからず子供が負担に感じることもあるのです。
インビザライン矯正はすべての症例に対応できる方法ではないため歯並びの状態によっては違う矯正方法をすることになります。

インビザライン矯正の注意点は?

インビザライン矯正の注意点は?

インビザライン矯正をするときは治療をスムーズに進めるためは治療内容を理解して、守るべきことや注意点を把握しておく必要があるのです。
インビザライン矯正の注意点について詳しくお話していきます。

装着時間を守る

インビザラインはマウスピースの装着時間が長いほうが効果も高くなります。ここはしっかり守らないと治療期間が延びてしまいます。
基本的には食事のときと歯磨きのとき以外はマウスピースを装着したままでいることが望ましく1日20時間は装着してもらいたいです。

食事の後や歯磨きの後に装着し忘れないように習慣がつくまで自宅であれば保護者の方が声掛けをしてあげて下さい。
学校などでは子供が自分で管理をする必要があるため、しっかり話をしてあげるとよいです。
マウスピースの装着時間は歯科医でも指導を受けるはずですから歯科医の指示のとおりに装着をするようにして下さい。

食事のときは外す

インビザライン矯正のマウスピースは食事のときには外すことが原則です。
またカレーなど色が付きやすい食事の場合は歯の黄ばみの原因にもなってしまいます。
食事の後にマウスピースをつけるときは歯磨きをしてから装着するようにすると虫歯の予防にもなります。外した後は装着し忘れないように気をつけて下さい。

装置の手入れをしっかり行う

インビザライン矯正で使うマウスピースは清潔にしておく必要があります。
汚れたままにしておくと悪臭や歯の黄ばみの原因になりますしカビが発生することもあるためしっかり手入れをすることが大切です。
歯磨きのときにマウスピースを外したら水洗いをします。指で優しく汚れを落とすようにして下さい。歯ブラシでもよいですが強くこするのはNGです。

また歯磨き粉も研磨剤が入っているものが多いためマウスピースが傷ついてしまう可能性があるため使用しないようにして下さい。
マウスピースは熱で変形してしまうことがあるため、お湯は使わないで水で洗います。普段のお手入れはこれで十分です。

1週間に1~2回ほどはマウスピース用の洗浄液での洗浄をすると臭いや黄ばみの予防になります。つけおきするだけで簡単ですからおすすめです。
(入れ歯用の洗浄剤はマウスピースの洗浄はしないようにご注意を)
マウスピースを洗った後はすぐに装着するか乾燥させて専用のケースに入れておくようにして下さい。

子供のインビザライン矯正は信頼できる歯科医に相談

子供のインビザライン矯正は信頼できる歯科医に相談

子供の歯列矯正には子供の矯正への知識や技術、子供の矯正の経験が豊富な歯科医で治療を受けることが大切です。
インビザライン矯正をするときもメリットばかりじゃなくデメリットについてもしっかり説明をしてくれる歯科医は信頼もできます。

歯は大人になってからも大切にしていくものですから、子供の矯正は信頼のできる歯科医に相談するようにして下さい。

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まとめ

まとめ

今回は子供のインビザライン矯正についてお話してきました。
インビザライン矯正は子供の成長に合わせた治療が早い段階から使用できることがメリットではあります。

そのぶん保護者が都度管理をしながら子供自身もしっかり管理ができるようにしていくことも大切です。
子供の矯正については信頼のできる歯科医を選んで相談をして理解と納得をしたうえで治療を受けるようにして下さい。




監修者:銀座青山You矯正歯科グループ 理事長・総院長 青山健一

理事長・総院長 青山健一 1965年 広島県呉市生まれ
1990年 広島大学歯学部卒業
1992年 南青山デンタルクリニック開院
2001年 医療法人社団 健青会 設立
2011年 日本で初めての「部分矯正専門医院」のYou矯正歯科を開設
2021年 You矯正歯科 池袋西口医院開設
2021年 You矯正歯科 広島紙屋町医院開設(銀座、青山等で9医院開院中)
▼総院長ブログ「幸せってなぁに?」もご覧ください。

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