矯正中にフロスが入らない原因とは?入らない場合の対処法や注意すべきことを紹介

【監修:青山健一】

矯正中にフロスが入らない原因とは?入らない場合の対処法や注意すべきことを紹介

矯正に対する注目度は年々上がってきています。そんな中で、矯正中のケアトラブルに悩んでいる方は少なくありません。
矯正中には、日頃のケアがとても重要です。歯磨きを毎日行い、細かい汚れをフロスを使用し落とすことで口腔内を清潔に保てます。

しかし中には、矯正していることでフロスが上手く入らず、ケアの方法に悩んでいる方も多くいるのです。
そこで今回は、矯正中にフロスが入らない原因と、その対処法・注意点などをまとめてお伝えしていきます。
現状はまだ矯正中のトラブルが起きていないという方でも、事前に知っておけば安心して矯正を行えるため、ぜひ参考にしてください。

デンタルフロスの種類

デンタルフロスの種類

まずは、デンタルフロスの種類についてお伝えしていきます。
それぞれの種類で使い方が異なってくるため、どのフロスを使うべきか悩んでいる方は特徴を知ることがポイントです。
F字タイプ・Y字タイプ・ロールタイプの3つの種類についてご紹介していきます。

F字タイプ

F字タイプ

F字タイプのデンタルフロスは、プラスチック製のホルダーに糸が巻きつけられており、ホルダーに対して水平に糸がついています。
見た目がF字のようなため、F字タイプとよばれています。

F字タイプのフロスは、プラスチック部分を持ち前後に引くことで、汚れが取れる仕組みです。前歯に利用するのが楽なタイプになります。
動きとしては歯ブラシと同じようなタイプになるため、特にコツはいりません。子供でも簡単に使用できるのが特徴です。

Y字タイプ

Y字タイプ

Y字タイプのデンタルフロスは、F字タイプと同様にプラスチック製のホルダーを使用していますが、糸の向きが持ち手に対して垂直に装着されています。
そのため、F字タイプが前後に引き使用するのに対して、Y字は左右に引き使用することが大きな特徴です。

使い方は、奥歯などにY字タイプのフロスをあて、左右に動かしながら歯の間に入れていきます。その後は上下に動かし汚れを取っていく仕組みです。
F字タイプは前歯付近の汚れを取るのが楽ですが、Y字タイプは奥歯に対して楽に使用できます。

ロールタイプ

ロールタイプ

ロールタイプのデンタルフロスは、自分で必要な長さに調節して切って使用するタイプです。
前述の2種類のフロスが、プラスチック製のホルダーに糸を巻き付けているのに対し、ロールタイプは自分の指に巻き付けて使用します。

最初は使いにくさを感じる可能性はありますが、慣れてくれば問題なく使用でき、コスパもよいです。
ロールタイプはワックスが付いているタイプと、ワックスが付いていないノンワックスがあります。

ワックスが付いているタイプは、フロス部分にワックスが付いており、歯の間にスムーズにフロスを入れられます。歯に詰め物をしている方におすすめのタイプです。

ノンワックスのタイプは、ワックスが付いているタイプと比べて汚れを取る効果が高くなります。
しかしフロスにワックスが付いていないため、入れづらいというデメリットがあることが特徴です。

矯正中にフロスで起こるトラブル

矯正中にフロスで起こるトラブル

歯間の汚れを簡単に取れるフロスですが、トラブルが発生してしまうこともあります。矯正中にフロスで起こりうるトラブルについてお伝えしていきます。

出血する

健康な歯茎であれば、フロスをしたからといって出血する事はありません。そのため出血した場合には、大きく2つの理由が考えられます。

1つ目は、歯茎が炎症を起こしている可能性があることです。
矯正装置を付けているとフロスが通りにくくなる可能性があります。フロスが上手く通っていないことが原因で、歯垢が取り切れず歯茎の炎症へと繋がってしまうことがあるのです。
歯垢が取り切れていないと、口腔内のプラーク細菌の蓄積により歯茎が炎症し、結果的に出血に繋がってしまいます。

2つ目は、これまできちんと歯垢を除去していなかった場所が、矯正によりフロスが通るようになったためです。
この場合、矯正前に細菌が溜まり、既に炎症を起こしていた可能性があります。炎症箇所にフロスが当たり、溜まっていた血が吐き出されるのです。
2つ目の要因は、矯正前はフロスを行う習慣がなく、矯正中にフロスを始めた方が起こりやすい要因でもあります。

挟まって取れない

歯の隙間に入ったフロスが取れないというトラブルもあるため注意してください。
矯正装置があることで上手くフロスを動かせないため、挟まってしまうことがあります。またフロスが歯間で切れてしまう場合もあるのです。

フロスが挟まって取れないと、慌ててしまうこともあると思いますが、無理やり引っ張って取るのは避けるようにしてください。
フロスをゆっくり動かし、ピンセットで挟まっている部分を取るようにしましょう。

無理やり引っ張ってしまうと、歯茎を傷つけたり矯正装置が外れてしまったりと、他のトラブルを引き起こしてしまうかもしれません。
なかなか取れない場合は、歯科医院に行き取ってもらうことが安心です。

フロスが入らない

フロスが入らないというトラブルもあります。矯正中のこのトラブルは矯正装置が原因で起きている可能性が高いです。また詰め物が原因の場合もあります。

例えば、ワイヤー矯正は歯全体にワイヤーが付いています。歯と歯がワイヤーで繋がっているため、フロスが入らないというトラブルが発生するのです。

無理やりフロスを通すと、フロスが絡まり取れなくなってしまうリスクもあります。
歯科医院で装置を付けてもらった際に、フロスの使用方法について事前に聞いておくようにしましょう。

矯正中にフロスが入らない原因

矯正中にフロスが入らない原因

矯正中にフロスが入らない原因は、矯正装置があるため入れづらいという他にもいくつかあります。
どのようなことが原因で、入らないケースがあるのかお伝えしていきます。

銀歯がきつく装着されている

銀歯がきつく装着されていることが原因で、フロスが入らないことがあります。
歯と骨の間には、歯根膜という線維組織があり、歯の根っこ部分の組織のことを指します。この組織の中で歯は微妙に動き、それにより隣の歯との接触具合を調節しているのです。

そのため通常、銀歯を装着した場合「少しきつい」と感じるくらいで装着されます。少しきつく銀歯を装着しなければ、歯根膜に隙間が出来てしまうからです。
しかし、この銀歯の装着がきついことが原因でフロスが通らない可能性があります。

このきついという違和感は、2~3日すれば治まることが多いです。しかし、きつさが残っていて違和感が消えない場合は、歯科医に相談するようにしてください。

銀歯のセメントがはみ出て残っている

銀歯を装着する際に、接着剤として歯科用のセメントを利用します。このセメントがはみ出て残っていると、フロスが入らない原因となってしまいます。
はみ出しているセメントにフロスが引っかかり、入らなくなってしまうのです。

このセメントは、自然に取れる事はありません。はみ出したまま放置してしまうと、虫歯や歯周病の原因にもなるため、早めに歯科医に相談するようにしましょう。

元々歯間が狭い

人によって歯間の隙間の大きさは異なります。元々歯間の狭い人が、矯正によって綺麗な歯並びになったときに、更に隙間がなくなってしまう事があるのです。
そのため元々歯間が狭いという人は、フロスが入らなくなってしまうかもしれません。

フロスが入らないからといってそのまま放置しておくと、虫歯や歯周病の原因となってしまいます。歯間が狭ければ、歯ブラシも届きにくいためフロスは必須です。
矯正を行う際に、歯科医にフロスが入るように調整してもらいましょう。

レジンがはみ出ている

虫歯の治療やセラミック矯正で、レジンという詰め物を使用することがあり、歯科用の樹脂のことで紫外線を当てることで固まる仕組みになっています。
このレジンがはみ出ている場合、フロスが入らなくなってしまうことがあるのです。

レジンは、非常に硬く接着力も強力なものになります。はみ出ているからといって自分でレジンを取ることは難しいです。
無理やりはみ出ている部分だけ取ろうとすると、他の部分も一緒に取れてしまうかもしれません。
レジンがはみ出ていてフロスが通らない場合は、歯科医に相談して問題ないか確認しましょう。

矯正中のフロスの使い方

矯正中のフロスの使い方

 

矯正中は、口腔内を清潔に保っておくことが重要です。しかし装置があるため歯磨きがしづらくなってしまい、汚れが溜まりやすい環境でもあります。
歯ブラシで取れない細かい汚れを取るためにも、デンタルフロスがとても効果的です。

矯正中にフロスを使う場合は、ロールタイプがおすすめです。F字タイプやY字タイプは、隙間にフロスを入れづらい場合があります。
ロールタイプは、他のフロスと比べるとワイヤーの間にフロスを入れやすく汎用性が高いのです。

使い方は、ロールタイプのフロスの糸を長めに出し、先端を矯正装置の内側に通します。そのあとは通常のフロスと同様に前後上下にフロスを動かしてみましょう。
マウスピース矯正であれば、マウスピースが取り外せるためF字フロスやY字フロスが使いやすい場合もあります。

色々なフロスを試してみて自身が使いやすいフロスを活用し、日頃からケアするようにしましょう。
フロスが入らない場合や使用方法が分からない場合は、歯科医に相談してみることもおすすめです。

下記のリンクより矯正に関する無料相談を受け付けています。矯正を検討している方や不安がある方はぜひ活用してみてください。

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矯正中でフロスが入らない場合は

矯正中でフロスが入らない場合は

矯正中にフロスが入らない場合、どうすればよいのかご紹介します。フロスが入らず悩んでいる方は、参考にしてください。

フロスを変えてみる

フロスが入らない場合は、フロスの種類を変えて試してみましょう
F字タイプ・Y字タイプ・ロールタイプとそれぞれの特徴やフロスが入りやすい歯などの違いがあります。他のフロスに変えてみることで、入りやすくなるかもしれません。

またロールタイプのフロスは、加工がされています。その加工によっても入りやすさが違うため、他のタイプを試してみることもおすすめです。
加工には、ワックスタイプ・ノンワックスタイプ・エクスバンドタイプがあります。

ワックスタイプは、フロスにワックスが付いており滑りやすく、フロス初心者でも使いやすいタイプです。
ノンワックスタイプは、ワックスが付いていなく滑りにくいため入りづらいですが、ワックスタイプよりも汚れが取れやすくなっています。

エクスバンドタイプは、摩擦や唾液によってフロスが膨らむ仕組みになっており、他のタイプより汚れの除去効果が高いものです。

もしも現状ノンワックスタイプのフロスを使用していた場合、ワックスタイプに変えることで、歯の隙間に入りやすくなるという事も考えられます。
使用している種類を確認し、それ以外のタイプのフロスを試してみましょう。

歯科医へ相談する

フロスを変えてみても上手く入らない場合は、歯科医に相談することがおすすめです。
フロスを変えることで解決できることもありますが、レジンが詰まっている場合だと歯科医院で対応する必要があります。

フロスを使わず口腔内のケアを怠った場合、虫歯や歯周病の原因になってしまうかもしれません。フロスの使用について悩んでいる場合は、専門の歯科医に相談しましょう。

フロスを使う際に注意すべきこと

フロスを使う際に注意すべきこと

フロスを使う際は、鏡を見ながら使うようにしましょう
慣れてきた人は、鏡を見ないで使用するケースもありますが、矯正中は矯正装置があるため歯垢が取りにくい環境です。
鏡を見てフロスを使用することで、装置の位置を確認しながら汚れを取れます。

鏡を見ないままフロスを使用する場合、装置の位置に気をつけて使用してください。無理やりフロスを入れると装置がズレたり、壊れてしまったりする原因になってしまいます。
慣れてきても鏡を見てフロスを使用することがおすすめです。

矯正中のトラブルが不安な方は歯科医に相談

矯正中のトラブルが不安な方は歯科医に相談

矯正中のトラブルは、非常に不安になる方が多いです。不安がある場合は、専門の歯科医に相談することをおすすめします。
虫歯などのトラブルが起こってからでは、時間も費用もかかるため、少しでも不安があれば歯科医に相談してみましょう。

下記のリンクより矯正に関する無料相談を受けられます。矯正を検討している方や不安がある方はぜひ活用してみてください。

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まとめ

まとめ

今回は矯正中のデンタルフロスについてお伝えしました。
矯正中は虫歯にならないよう口腔内を清潔に保つことが重要ですが、矯正前より歯磨きやフロスが使用しづらい環境になってしまいます。

フロスを変えることで使用しやすくなる場合もありますが、歯科医院で対処しなくてはいけないケースもあるかもしれません。
矯正中にトラブル不安がある場合は、歯科医に相談するようにしてください。正しい知識と正しいケアを身につけ、健康な歯を守り続けましょう。




監修者:銀座青山You矯正歯科グループ 理事長・総院長 青山健一

理事長・総院長 青山健一 1965年 広島県呉市生まれ
1990年 広島大学歯学部卒業
1992年 南青山デンタルクリニック開院
2001年 医療法人社団 健青会 設立
2011年 日本で初めての「部分矯正専門医院」のYou矯正歯科を開設
2021年 You矯正歯科 池袋西口医院開設
2021年 You矯正歯科 広島紙屋町医院開設(銀座、青山等で9医院開院中)
▼総院長ブログ「幸せってなぁに?」もご覧ください。

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