マルチブラケットによる矯正治療の特徴を歯科医が解説|マルチブラケットの素材やメリットもご紹介

【監修:青山健一】

マルチブラケットによる矯正治療の特徴を歯科医が解説|マルチブラケットの素材やメリットもご紹介

歯並びを治したいと思っていてもなかなか一歩を踏み出せない人も多いと思います。ブラケットやワイヤーが見えるのが恥ずかしい、誰にも知られないで矯正したいなど思いはいろいろです。
見えにくい矯正装置もあります。痛みの少ない治療法もあります。これを機会に美しい歯並びを手に入れてみませんか。
歯列矯正と聞いて誰もが思い浮かべるマルチブラケット法の特徴やメリット・デメリットを解説します。

マルチブラケット法はスタンダードな矯正治療

マルチブラケット法はスタンダードな矯正治療

歯列矯正と聞いてほとんどの人が銀色のブラケットとワイヤーで固定している歯を思い浮かべるはずです。それだけマルチブラケット法はスタンダードな矯正治療法になっています。
マルチブラケットによる矯正治療は20世紀始めには学問として確立していました。そこから約100年の間にたくさんの症例に適用され、技術も装置も格段に進歩を遂げています。
今では、ほとんどの歯並びに適用できる安全な治療法になっています。

マルチブラケットの特徴

マルチブラケットの特徴

マルチブラケット法は歯並びを治療する歯にブラケットという装置を装着し、そのブラケットを金属製のワイヤーでつないで行う治療法です。
歯の一つひとつにブラケットを装着し思い描いた方向に移動させるため多くの症例に適用できます。しかし、ワイヤーの復元力を利用して少しずつ歯を移動させるため治療期間が長いのも特徴です。

また、歯の表面にブラケットを装着するため矯正装置が目立ちやすいというデメリットもあります。

マルチブラケット法の種類

マルチブラケット法の種類

歯の表面に矯正装置を装着して歯並びの悪い歯を一つひとつ思いの方向に移動させるのがマルチブラケット法ですが、矯正装置の使い方で二通りの方法に分かれます。
歯をワイヤーで思いどおりの方向に移動させるスタンダードブラケット法とブラケットで移動方向を決めるストレートブラケット法です。
それぞれの方法の特徴とメリット・デメリットをご紹介します。

スタンダードブラケット法

スタンダードブラケット法は、歯の移動方向や距離を想定しながらワイヤーを曲げておきます。
歯にブラケットを装着したのち、曲げておいたワイヤーをブラケットに通して固定する方法です。
ワイヤーの曲げ方は歯の状態に合わせて一人ひとりのオーダーメイドになります。そのため、歯科医が患者の歯並びを思い描いたように移動させられるのが特徴です。

また、診察のたびに治療の進み具合を確認しながらワイヤーを調整するため、歯科医にとっても熟練した技術と経験が必要な矯正方法です。

ストレートブラケット法

ストレートブラケット法はあらかじめ移動させる方向や角度、ねじれなどを付けておいたブラケットを歯に装着します。
ワイヤーは歯科医が曲げる必要はなくアーチ型のストレートワイヤーを使用します。スタンダードブラケット法に比べて歯科医の熟練度や技術は必要ありません。

さらに治療時間が短く、歯を移動させる力が緩やかなため痛みが少ないのが特徴です。
しかし、ブラケットは既製品で傾きやねじれは一人ひとりに合わせたものでないため患者の歯にピッタリ合わないことがあります。

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マルチブラケットの3つの素材と特徴

マルチブラケットの3つの素材と特徴

ブラケットの素材は金属製セラミック製プラスチック製の3種類です。それぞれに特徴があり、メリットもデメリットもあります。
金属製のブラケットは矯正装置を装着していることが目立ちますが、他の素材のブラケットに比べて装着時の違和感が少なく費用も一番安い治療法です。

セラミック製とプラスチック製は歯に近い色で作られるため審美性に優れていて目立ちにくいのが特徴です。
3つの素材の特徴をご紹介します。それぞれにメリットとデメリットがあるため歯科医とよく相談して素材を決めることをおすすめします。

金属製

金属製

歯列矯正と聞いて思い浮かべるのが金属製のブラケットです。装置はすべて金属製で統一しているため移動による痛みが少ないのが特徴です。
耐久性のある金属で作られているため薄いのも特徴で、装着したとき口の中に違和感が少ないメリットがあります。

その反面、歯の表面にメタリック色のブラケットを装着するため、良く目立つのがデメリットです。
また、ブラケットやワイヤーに使用している素材はニッケル・チタン・ステンレスです。金属アレルギーが心配な人は、治療を始める前に材質を確認しておきましょう。ニッケル素材はアレルギーを起こす可能性があります。

セラミック製

セラミック製

セラミック製のブラケットは歯の色に近い装置を作れるため、ブラケットを装着していることが目立ちにくいのが特徴です。
また、セラミックは食事や飲みものによる着色や変色が少なく汚れも付きにくいため、いつまでも目立ちにくい状態をキープできます。

一方、セラミックは歯よりも硬いため噛み合わせの際に歯とブラケットがぶつかり歯が削れることがあります。装着期間が長いため歯並びによっては健康な歯を痛めることがあるため注意が必要です。

プラスチック製

プラスチック製

プラスチック製のブラケットも白や透明でできているため、目立ちにくい矯正治療が受けられます。
素材がプラスチックでできているため、金属アレルギーが心配な人でも安心して治療を続けることが可能です。
プラスチックは金属よりも強度で劣るため、金属製ブラケットに比べて少し厚くできています。そのため装着したときに唇や舌に違和感を感じます。

また、プラスチックは時間とともに変色するのが心配です。食事や飲み物でも着色することがあります。長い間装着を続けると摩耗して作りかえることもあります。

マルチブラケットのメリット

マルチブラケットのメリット

マルチブラケット矯正は歯列矯正と聞いて、誰もが思い浮かべるくらいにスタンダードな治療法です。
長い歴史の中で多くの症例に対応してきたことから、装置や技術も進歩してきました。今では安心して受けられる治療法といえます。
では、そんなマルチブラケット法にはどのようなメリットがあるのか解説します。これから矯正治療を検討するための参考にしてください。

さまざまな症例に適応する

さまざまな症例に適応する

マルチブラケット矯正は一つひとつの歯の移動方向や移動距離を計算してブラケットとワイヤーを装着するため、他の矯正治療では難しいとされていた歯並びでも治療が可能です。
歯と歯が重なっている・歯と歯の隙間が広い・大きさの違う歯並び・傾きが大きい歯・全体が大きく乱れている歯などさまざまな症例に適応できます。

こんな歯並びでも矯正できるの?と治療を諦めている人でも歯科医に相談してみましょう。無料相談の歯科医院もあるため、まずは気軽に相談することをおすすめします。

ワイヤーの調節による修正が可能

マルチブラケット矯正では、治療にさきがけて歯並びのチェックを行います。歯科医がそのデーターをもとにして行うのが、治療後の歯並びを想定した矯正装置の加工です。
綿密な計画をしていても想定した移動が得られない場合や想定外の移動がある場合など、治療経過に満足が得られないことがあります。

そのような場合でも目標の歯並びに向けた修正が可能です。ほとんどの場合はブラケットはそのままにしてワイヤーを修正します。

対応できる歯科医が多い

マルチブラケット矯正は100年以上の歴史があるため、これまでに多くの症例に対応してきました。
歯並びの悪い症例と治療方法がたくさん集まったこともあり、治療方法が研究され治療技術もどんどんと進んだのです。

長い治療歴史の中で培われた技術と矯正装置の進歩があり、今ではほとんどの症例に対応できるようになりました。
マルチブラケット矯正は歯列矯正のスタンダードになり対応できる歯科医も多くなりました。

マルチブラケットのデメリット

マルチブラケットのデメリット

マルチブラケット法はほとんどの歯並びに対応が可能です。安全かつ手軽な治療法といわれていますが、良いことばかりではなくデメリットがあることも理解しましょう。
目立ちやすいという見た目のデメリットが気になりがちですが、口内炎や虫歯、歯肉炎など口腔内の病気のリスクも高くなるのです。

治療効果を高めるためにも口の中を衛生的に保ちましょう。ブラケットと歯の隙間に食べかすや歯垢が溜まりやすいため注意が必要です。
マルチブラケットの主なデメリットをご紹介します。

装置が目立ちやすい

装置が目立ちやすい

マルチブラケット矯正はブラケットやワイヤーを歯の表面に装着します。そのため、どうしても矯正装置が目立ってしまいます。
白や透明で審美性の高いブラケットやワイヤーを使用して目立ちにくくすることはできますが、対面での会話や笑ったときにはどうしても目についてしまうのです。

目立たなくできないなら隠さず積極的に見せるのはどうですか。ファッションアイテムとしてカラーエラスティックモジュールでおしゃれを楽しむ女性も増えています。

歯科医の技術や経験に左右される

マルチブラケット矯正は現在の歯並びから目標とする歯並びを想定してどの方向にどれだけ移動させるかを綿密に予測して治療計画をたてます。
その治療計画に合わせて一本いっぽんの歯に沿ってワイヤーを曲げるのです。さらに、治療過程で予測どおりの移動ができないときにはワイヤーを調整しなおすことが必要になります。

これらの作業を歯科医が行うため。マルチブラケット矯正は熟練した技術が必要な治療法といわれています。治療結果は歯科医の技術や経験に左右されることが多いです。

治療が完了するまで装着したまま

マルチブラケット矯正は治療を始めてから完了するまで2年~3年を要します。その間は矯正装置を装着したままです。
治療中は定期的に矯正の進み具合を確認します。矯正の進み具合が最初に想定した動きになっていない場合は、ワイヤーを曲げ直して修正します。その場合でもブラケットを外すことはありません。
長い治療になるため3年程度先までの生活プランを描きながら治療を始めることをおすすめします。

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マルチブラケットによる矯正治療は信頼できる歯科医に相談

マルチブラケットによる矯正治療は信頼できる歯科医に相談

ご紹介したようにマルチブラケットによる矯正治療は一度始めると途中で終わることができません。
装置が見えにくい治療法はあるのか・痛みはあるのか・期間はどれくらい・費用はいくらなど確かめたいことはたくさんあります。

治療を始める前に信頼できる歯科医を訪ねて疑問に思うこと不安に思うことを相談してください。治療は矯正専門医がおすすめですが、一般の歯科医院でも相談を受け付けているところがあります。

まとめ

まとめ

歯並びで悩んでいる人は人生の節目節目で矯正治療を考えたことがあるはずです。進学する・就職する・結婚する・引っ越しをする、そんなときが治療のタイミングです。
矯正装置が見えるのが恥ずかしいと治療をためらっていてはいつまでもコンプレックスを抱いたままになります。

新しい治療法も開発されて見づらいブラケットも利用できます。歯科医に相談してメリットやデメリットを理解して、マルチブラケットによる矯正治療を始めましょう。
コンプレックスから解放された美しい笑顔がきっと見られますよ。




監修者:銀座青山You矯正歯科グループ 理事長・総院長 青山健一

理事長・総院長 青山健一 1965年 広島県呉市生まれ
1990年 広島大学歯学部卒業
1992年 南青山デンタルクリニック開院
2001年 医療法人社団 健青会 設立
2011年 日本で初めての「部分矯正専門医院」のYou矯正歯科を開設
2021年 You矯正歯科 池袋西口医院開設
2021年 You矯正歯科 広島紙屋町医院開設(銀座、青山等で9医院開院中)
▼総院長ブログ「幸せってなぁに?」もご覧ください。

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