歯列矯正でブラックトライアングルができる?ブラックトライアングルの原因や治療方法も解説します

【監修:青山健一】

歯列矯正でブラックトライアングルができる?ブラックトライアングルの原因や治療方法も解説します

歯並びが悪いと見た目が気になって、人前に出ることが億劫になりがちです。親しい友人と会話するときでも歯並びが気になって仕方がありません。
口元を気にせずに会話したいし思いっきり口をあけて笑いたい、そんな思いで歯並びを治したいと思ったことはありませんか?

歯並びがきれいになった後に、歯の隙間ができることがあります。
歯並びの矯正治療を検討している方のために、ブラックトライアングルができる原因や治療法について解説します。

歯列矯正でブラックトライアングルができるか解説

歯列矯正でブラックトライアングルができるか解説

ブラックトライアングルはふたつの歯と歯肉の間にできる小さくて黒い空間のことです。
高齢になるにしたがってできやすくなりますが、歯周病など歯肉の炎症が進むことでもできることが知られています。
また、歯列矯正を行い治療が終わったあとにできることもあります。ブラックトライアングルそのものが歯のトラブルを招くことはありませんが、前歯にできやすいため見た目を気にすることが多いです。

ブラックトライアングルの特徴

ブラックトライアングルの特徴

ブラックトライアングルは歯の間に隙間ができて黒く見えることから名づけられました。
前歯にできるため目につきやすいのが特徴です。前歯は歯根に向かうにしたがって細くなります。そのため、隣り合わせた二つの歯と歯肉の間の隙間も小さな三角形をしています。それが名前の由来です。
ブラックトライアングルは歯の異常ではないため、そのままにしておいても大丈夫です。

黒く見える影

歯と歯肉に囲まれた小さな隙間が黒く見えるためブラックトライアングルといわれていますが、歯肉が黒く変色していることではありません
歯の間にある歯間乳頭と呼ばれる歯肉の一部が下がることで、歯と歯の間に小さな空間ができるのです。
外から見たときに口の中が暗いため、この小さな隙間が黒く見えてしまいます。

下歯の方が目立つ

ブラックトライアングルは前歯にできることが多くて、中でも下歯の方が良く目立ちます。個人差はありますが、会話の時には上歯が見えやすいが大きく笑った時に見えやすいのは下歯の方です。
前歯は歯根の方向に向かって横幅が細くなっています。すなわち三角形に近いをしているのです。二つ並べると歯根の方に隙間ができます。

上歯では乳頭部分が下がっても下に落ちる力が働くため隙間はできにくいのです。下歯では乳頭部分が下がると乳頭部分も下に落ちるため隙間ができやすくなります。

ブラックトライアングルの原因

ブラックトライアングルの原因

ブラックトライアングルができる直接の原因は歯肉が下がることです。歯肉が下がり歯の間の隙間が見えるようになったことでブラックトライアングルができます。
歯肉の下には歯槽骨と呼ばれる小さな骨の集合体があります。歯槽骨は歯や歯肉を支持する役目をしている重要な歯周組織です。

歯肉は歯槽骨にかぶさるように歯根を覆っています。歯槽骨が何らかの原因で溶けて減少すると、歯槽骨を覆っている歯肉も下がってしまいます。

歯茎が下がる

歯茎が下がる

歯茎が下がる原因にはいくつか考えられますが、加齢や歯槽膿漏が主な原因といわれています。一般的には40歳前後から始まるといわれている現象です。
歯肉は加齢とともにだんだんとやせ細って縮退することがあります。自然に痩せていくこともありますが、歯磨きも原因です。

毎日の歯磨きで歯肉部分をゴシゴシとブラッシングしていると歯肉が傷ついたり削られたりして少しずつやせていきます。
一方で正しい歯磨きで歯肉が下がることもあります。歯磨き方法の改善や歯肉炎の治療によってそれまで炎症を起こして腫れていた歯肉が引き締まり歯間乳頭が下がる場合です。

歯槽骨の減少

歯を支持している歯槽骨が少なくなることでもブラックトライアングルができるといわれています。
歯槽骨が少なくなる一番の原因は歯槽膿漏です。歯肉が炎症を起こした状態をそのままにしているとだんだんと歯槽骨が壊れていきます。
それにしたがって歯槽骨に乗っている歯肉や歯間乳頭も下がってブラックトライアングルができるのです。

また、注意すべきは毎日の歯磨きです。ゴシゴシと強く磨くことで知らず知らずのうちに歯肉が傷つき歯槽骨を溶かすこともあります。

歯列矯正でブラックトライアングルができる理由

歯列矯正でブラックトライアングルができる理由

歯並びを良くするために矯正治療を行ったところブラックトライアングルができたという症例はたくさんあります。
しかし、矯正治療をしたからといってブラックトライアングルができるわけではありません。歯並びが改善したことでもともとあった隙間が目立つようになったというのも理由のひとつです。

せっかく矯正治療をして歯並びがきれいになったのに、隙間ができてはがっかりです。矯正治療でブラックトライアングルができる理由を解説します。

歯並びが改善したことで隙間ができた

歯並びが改善したことで隙間ができた

歯列矯正ではブラックトライアングルができるものと考えてください。
矯正治療はブラケットやマウスピースを使って歯に力を加えます。歯を支持している歯槽骨は力が加わると溶けたり再生したりを繰り返します。

矯正治療中は歯槽骨が溶けても十分な再生が行われずもとの状態に戻らないことが多いです。そのため、歯槽骨が下がり歯間乳頭が下がるという循環でブラックトライアングルができます。
また、歯並びが原因で患っていた歯周病が、矯正理療によって改善されて歯肉が引き締まったことも理由です。

力を加えたことによる歯槽骨の溶け

矯正治療は歯に力を加えて歯並びを改善します。本来は、弱い力を加えながらゆっくりと歯を動かしていくが、強い力が加わると歯槽骨が溶けることがあります。
歯に力が加わると、歯を支持している歯槽骨は溶けることと再生することを繰り返すが、強い力が加わると歯の動きが速くなり再生が追いつきません。そのため、歯が移動した後に歯槽骨が減少してしまうのです。
審美性で人気のある舌側矯正では強い力が加わる傾向にあるため、ブラックトライアングルができやすいです。

ブラックトライアングルは治る?

ブラックトライアングルは治る?

ブラックトライアングルは前歯に隙間ができているだけで病気でないことは分かっていても、そのままにしていても良いのか不安を払拭できません。
前歯に隙間ができて気になるという方や、普通の会話では目立たないため気にならないという方もいます。
ブラックトライアングルはそのままにしておいても良いのか、どんな治療法があるのかを解説します。

自然治癒は期待できない

自然治癒は期待できない

ブラックトライアングルが自然治癒する可能性は少ないです。さらにいえるのは根本的な治療もできないということです。
一度溶けた歯槽骨は自然にもとに戻ることはありません。残念ながら治療においても回復することは期待できないのです。唯一外科的治療によって回復させられることがあります。

ブラックトライアングルができても歯にトラブルが出ることはないため、見た目を気にしなければ治療する必要はありません

隙間が目立たないようにする

ブラックトライアングルの治療方法はありませんが、見た目が気になる場合は隙間を目立たなくする方法があります。
セラミッククラウンというセラミックでできたかぶせ物を歯にかぶせて隙間を少なくする方法です。もとの歯を少し削ることになりますが審美性に優れています。

もうひとつは歯肉にヒアルロン酸を注入する方法です。注入直後から歯肉が膨れてすぐに効果が現れます。期間をおいて数回注入しますが、1年程度でもとに戻るのがデメリットです。
幹細胞由来培養上清液を隙間周辺に移植することでも可能です。歯肉を切開して移植する外科治療で、歯肉の細胞が増殖して隙間が目だたなくなります。

歯肉移植という選択肢も

外科治療が必要になりますが歯肉移植で隙間を埋めるという選択肢もあります。
上顎の口蓋から歯肉組織をとってブラックトライアングルに移植する治療法です。切り取った場所は歯肉組織が再生してもとに戻ります。

ただ、移植した直後は隙間は埋まりますが、そもそも歯槽骨が少なくなったままなため移植した歯肉が次第に下がるというリスクもあります。
さらに、治療後でも歯周病などにより、ブラックトライアングル再発のリスクがあることも承知しておきましょう。

歯列矯正でブラックトライアングルが必ずできるとは限らない

歯列矯正でブラックトライアングルが必ずできるとは限らない

歯列矯正でブラックトライアングルが必ずできるとは限りません。しかし、矯正治療をする際にはブラックトライアングルができることを覚悟しておきましょう。
ブラックトライアングルは歯並びがきれいになったあとにに気がつくことが多いです。もともとあった隙間が歯列が良くなったことで見えてしまった場合や矯正治療で歯肉が引き締まったことで隙間ができた場合などがあります。

歯や歯肉の状態によって治療方針を決める

歯や歯肉の状態によって治療方針を決める

歯列矯正でできたブラックトライアングルが、どうしても気になる場合は隙間を見えずらくする治療がおすすめです。
治療方法には注射だけで簡単に歯肉を膨らませる方法や外科的治療で隙間を埋める方法などがあります。

どの方法にもメリットとデメリットがあるため、治療をはじめる前にまず歯や歯肉の健康状態を知ることが大切です。
その上で治療方針を決めましょう。隙間を形成している歯が小さい場合や歯肉炎がある場合などで可能な治療方法が変わってきます。

歯を削ってから矯正する方法もある

あらかじめブラックトライアングルができることを考えて、矯正後に隙間が小さくなるような治療方法もあります。
前歯は三角形をしているためブラックトライアングルになりやすいことが分かっています。そこで、あらかじめ歯がぶつかる部分を削っておく治療法です。

しかし、歯のエナメル質をすべて削ってしまうと虫歯になりやすいため削る厚さには制限があります。もとの歯の大きさにも関係しますが、ブラックトライアングルが全くできないほどの矯正は期待できません。

歯列矯正によるブラックトライアングルの不安は歯科医に相談

歯列矯正によるブラックトライアングルの不安は歯科医に相談

歯並びを治したいけどブラックトライアングルができるのが心配!と治療を迷っているかもしれませんね。
そんな方は、矯正専門の歯科医に相談するのをおすすめします。ブラックトライアングルは治療前の歯並びが原因でできる場合があります。事前に歯肉の健康状態を確認しておくことも重要です。

まとめ

まとめ

歯列矯正でブラックトライアングルができるとは限りません。加齢や歯肉炎、歯磨きでも起こります。
また、見た目を改善する方法もたくさんあります。黒い隙間ができることを心配していては治療に進めません。まずは歯科医のカウンセリングを受けて治療に踏み切りましょう

ブラックトライアングルそのものが健康上のトラブルになることはありません。ただし、矯正治療後のケアによっては歯周病などのトラブルを招くこともあります。
歯列矯正でブラックトライアングルができることを心配するよりは、歯列矯正後の口のケアをしっかり行うのが重要です。

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